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執筆者の写真tarokoike

【Finale】Finaleの使い方を学びたい方へ:フィナーレ集中講座のキー・コンセプトと新カリキュラムについて

【2024.8.1追記】この記事には、内容をアップデートした新しいバージョンがあります。

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弊社では、これまでFinaleテクニカル・サポートに多く寄せられてきたご質問を踏まえ、フィナーレ集中講座を開催して来ました。



通算で6回目となる次回の2024年3月開講コースでは、これまでユーザー様から頂いたフィードバックを踏まえ、より受講し易い講座を目指して内容を再編し、以下の形で実施することにいたしました。


  • 受講者様一人ひとりへのケアをさらに充実させるため、1講座あたりの定員を8名から「各回4〜6名程度」に変更

  • ご要望のあった平日夜クラスを従来の土曜午前クラスと並行開催し、全体として受け入れ枠を拡大

  • これまでFinaleテクニカル・サポート等でもご要望が多かった「プレイバック編」を応用IIIとして新設

  • 上記の応用IIIを加え、従来の基礎2講義・応用2講義をそれぞれ基礎3講義・応用3講義に再編成(各講義は3時間を2時間に、受講料は¥24,000/3hを¥16,000/2hに変更)

  • 応用編の受講制限を撤廃、基礎編を受けなくても単科受講可能に


この講座は、初心者であった音大時代から、音楽制作や音楽教育の現場で使うようになり、さらに後には「中の人」としてその開発やテクニカル・サポートに関わらせて頂いた私自身のFinale経験を踏まえ、専門学校等での豊富な講義実績をお持ちでMI7時代からお世話になっている有馬講師のお知恵も頂きつつ、独自に作成したカリキュラムの下に実施しています。


有馬講師とは日頃からチャットでアイデアを交換していますが、その中で特に頻繁に出る話題は、Finaleの独特な「製品デザイン」をどのように理解するかという点です。


ここでのデザインとは外見だけではなく、ソフトウェア全体として各機能がどのように配置され関連しているかという仕組みとしてのデザインであり、操作や挙動における「癖」も含みます。


私が音大時代に初めて自分のパソコンでFinaleを起動した時は、何をどう始めたら良いのかが皆目分からなかったことを思い出しますが、今は知らない機能があっても「その設定は多分ここだろう」という予想がつきます。


その差は一体何なのかということを有馬講師と議論するうちに、製品デザインを理解することが、特にFinaleのような多機能かつ難解なソフトウェアの操作に習熟するポイントの一つであろうという課題意識が共有されました。


Finaleの最大の特徴は、たとえ標準機能では実現できないことがあっても、他の機能を組み合わせる創意工夫によりそれを実現できることが多い、ということなのではと思います。


昔から開発元MakeMusic社が用いるFinaleのキャッチ・コピーに「create your way」というものがありますが、私はこれを「Finaleは創意工夫で自分流の方法を確立できるツールである」という意味に捉えています。


Finaleの製品デザインを理解することで、「create your way」をより深く追求できるようになり、Finaleで楽譜を制作することが楽しくなってくると思います。そのノウハウを考え、伝えていくことが「フィナーレ集中講座」のキー・コンセプトであることは、企画立案したMI7時代から弊社主催となった現在も、そして今後も変わりません。


各講座は以下のリンクよりお申し込みが可能となっています。


▼フィナーレ集中講座(2024年3月開講コース):オンライン予約


(※それぞれの講義は、同じ講義内容で水曜夜間クラス、土曜午前クラスの2種類がありますので、お申し込み時にはご注意下さい。)


上記のお申し込みページには長々と書けなかった各講座の詳細を、以下に追記の形でまとめておきます。少々長めですが、ご興味のある方はぜひご一読頂けますと幸いです。



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・基礎 I:3/20(水)19:30-21:30、または3/23(土)10:00-12:00


【内容】

入力準備(調号、拍子、音部記号等の設定)、メロディ譜作り


【狙い】

Finaleが持つ機能の全体像を広く浅く理解し、簡単なメロディ譜の作成ができるようになる。


【詳細】

有馬講師から「初心者はFinaleを開いて起動パネルが開いた時に固まってしまう人が多い」という話を聞いた時、そこが最初にして最大のハードルだと感じました。


Finaleは職業的に楽譜制作を行うプロの方向けの製品と言えますので、音楽の初心者はもちろん、たとえプロの音楽家であっても多少のIT知識がないと取っ付きにくいのが難点ですが、このハードルを超えれば、次に何をどの順番で学んでいけば良いかが分かってきます。


基礎 Iでは、このハードルを超えることを目指し、「普段手書きで譜面を書く手順で機能を覚えていく」という流れで各ステップを解説します。



・基礎 II:4/3(水)19:30-21:30、または4/6(土)10:00-12:00


【内容】

リードシートの作成、フォントの設定、各種記号の種類とその入力、ピアノ譜の作成


【狙い】

メロディ入力が不自由なくできるようになり、発想記号やアーティキュレーションなどの記号を使ったピアノ譜を作れるようになる。


【詳細】

「Finaleを開いて起動パネルが開いた時に固まってしまう」レベルを脱却したら、今までFinaleファイル化してみたかった楽譜が頭に浮かぶようになるかと思います。この段階では、様々な記号を入力するための、もう少し実践的な操作知識が必要となってきます。


基礎 IIでは、簡単でありながら実際の作曲・アレンジや演奏で使えるレベルの楽譜制作を目指します。


ただしこの時点では、ややこしいパート譜の話はもう少し後にしたいため、一人で使う楽譜として、ジャズ・スタンダードのリードシートやピアノ譜を事例に取り上げます。



・基礎 III:4/17(水)19:30-21:30、または4/20(土)10:00-12:00


【内容】

ページ・レイアウト、高速ステップ入力、歌詞の入力


【狙い】

楽譜の書式設定の方法や素早い入力方法を学び、実用的なメロディ譜やピアノ譜がスムーズに書けるようになる。

※基礎IIIのみ、20〜30分間程度の延長Q&A時間を設けます。(参加自由)


【詳細】

基礎 IでFinale操作のイロハを知り、基礎 IIの内容をマスターすれば実用的な楽譜が書けるようになりますが、そこに出版譜のような美しさや、演奏現場を助ける読み易さを持たせるには、楽譜上に入力した様々な記号をバランス良く配置させるための知識と技術が求められます。


また、Finaleの使い方が分かってくるにつれて作りたい楽譜が増えてきますので、そろそろ短時間で効率的に楽譜制作をこなすための方法というのを考えるべき段階でもあるかと思います。


基礎 IIIでは、基本的な音符や記号の入力ができることを前提に、上記の課題をクリアするためにページ・レイアウト・ツールや、プロ・ユーザーの多くが使用している方法である「高速ステップ入力」を中心に取り上げ、さらに歌詞入力についても学んでいきます。



・応用 I:5/1(水)19:30-21:30、または5/4(土)10:00-12:00


【内容】

高度な編集のためのツール(道具箱ツール、プラグイン、楽譜スタイル、コード・サフィックス編集、ライブラリなど)


【狙い】

高度な編集に向けた様々な機能の概要を理解する。


【詳細】

ここから、いよいよFinaleの「プロ向けの技」を学んで行きます。基礎編の修了レベルでは、音符や記号の入力や、レイアウト関係の操作はマスターしていますが、応用 Iでは事例曲からは一旦離れ、より実践的な楽譜制作を行うために用意されたFinaleの様々な編集機能を概観し、これらを整理して自分のものにしていくことを目指します。


具体的には、以下を中心に取り上げます。

  • 楽譜上の記号について、フォントや配置、表示方法を個別にカスタマイズできる「道具箱ツール

  • 様々な操作を簡略化してくれる「プラグイン

  • スラッシュ表記や1-2小節の繰り返し表記など多様な表現を簡単に適用できる「楽譜スタイル

  • テンション記号のフォント種類や大きさ、配置までを個別に調整して自分流にカスタマイズできる「コード・サフィックス編集

  • それらの設定を保存し他ファイルでも使用可能とする「ライブラリ



・応用 II:5/15(水)19:30-21:30、または5/18(土)10:00-12:00


【内容】

さまざまなスタイルの楽譜制作


【狙い】

大規模編成の楽譜とそのパート譜を作れるようになり、さらに特殊表記の方法も理解する。


【詳細】

基礎編で学んだ基本的な楽譜制作の方法と、応用 Iで学んだFinaleの高度な編集機能に関するノウハウを集大成させ、ここではオーケストラ、吹奏楽、バンドスコアといった複数パートからなる楽譜制作のポイントを学びます。パート譜制作についても、ここで本格的に取り上げます。


また、ギター&ベース用のタブ譜やドラム譜といった特殊楽譜や、演奏用の楽譜とは異なるコンセプトや表現を求められる音楽教材制作についても取り上げます。



・応用 III:5/29(水)19:30-21:30、または6/1(土)10:00-12:00


【内容】

プレイバック設定、外部音源の使用方法


【狙い】

MIDI、Human Playbackなどプレイバックの仕組みや設定を理解し、NotePerformerなど外部音源の使用方法を学ぶ。「音が出ない」等の問題に対する自己解決力を身につける。


【詳細】

最近はサンプル音源の品質向上により、プロの制作現場でも参考音源(モックアップ)はDAWで作り直すのでなく楽譜作成ソフトウェアのプレイバック音源が使われるケースが増えるなど、プレイバックに対するニーズは拡大しつつあります。


Finaleに元から搭載されているGarritan Instruments for Finale (GIFF)も悪くはありませんが、その元ネタであるGarritan Personal Orchestraや、最近は広く普及しているNotePerformerなどを使えば、GIFFとは別次元の高品質なプレイバックを楽しむことができます。


今回新設した応用 IIIでは、これら外部音源の活用方法も含め、プレイバック設定の基礎知識から、Human Playback、反復記号の設定、プレイバック情報を持たせた発想記号の作成、MIDIツールなど、プレイバックを制御しブラッシュ・アップするための上級テクニックまでをカバーします。


また、DAWとのファイルやり取り方法、さらには「音が出ない」問題に対する簡単なトラブルシューティングなども取り上げます。



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以下にお申し込みリンクを再掲いたします。


▼フィナーレ集中講座(2024年3月開講コース):オンライン予約

【お知らせ】

Finaleからの乗り換えを支援するDorico集中講座をZoomオンラインにて開催中。2期目となる2024年11月開講コースの開催が決定しました。詳細はこちらのページをご覧下さい。

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