top of page
執筆者の写真tarokoike

【Finale】v27で大幅に追加されたライブラリ(中編)

今回はFinale v27におけるSMuFL記号ライブラリの作成経緯や実際の応用事例を紹介した前編記事の続きで、Finale v27日本語版に新規搭載したライブラリのうち「1_v27用_楽器別」フォルダに配置されたライブラリについてご紹介します。


SMuFL記号を使用したライブラリについては、ライブラリに関するコメントと共に、個別の記号の役割も知ることができるように、オリジナル情報源として、SMuFLを統括するW3Cによる仕様書「Standard Music Font Layout (SMuFL)」の該当ページにもリンクを張っておきました。


これらの仕様書はFinale v27リリース後も改訂が続けられているため、仕様書にはFinale v27に搭載されていない記号もあります。なお、ライブラリの使い方については前編記事をご覧ください。)


《目次》


1_v27用_楽器別

01_指揮者用発想記号.lib

02_木管楽器用発想記号.lib

03_金管楽器用発想記号.lib

04_打楽器用発想記号.lib

05_ハープ用発想記号.lib

06_ピアノ用発想記号.lib

07_ヴォーカル用発想記号.lib

08_弦楽器用発想記号.lib

09_アコーディオン用発想記号.lib

10_ギター&ベース用統合ライブラリ.lib

11_ギターのバレー(セーハ)記号.lib

12_通奏低音用発想記号.lib


2_v27用_その他(←後編で紹介)

01_装飾音(アーティキュレーション).lib

02_臨時記号(アーティキュレーション).lib

03_ブレスマーク.lib

04_リハーサルマーク_自動配列.lib

05_リハーサルマーク_手動設置用.lib

06_リハーサルマーク_大.lib

07_リハーサルマーク_特大.lib



ーーー


1_v27用_楽器別


01_指揮者用発想記号.lib

SMuFL仕様書にある「Conductor symbols (U+E890–U+E89F)」カテゴリの記号を網羅しています。これ以外のカテゴリ「Miscellaneous symbols (U+EC60–U+EC7F)」からメガネマーク「指揮者を見る」も追加されています。これは演奏者の注目を集める場所に入力する記号ですが、ユーモラスなバリエーションもあります。

02_木管楽器用発想記号.lib

こちらには「Wind techniques (U+E5F0–U+E60F)」に登録されたタンギングやアンブシュア関係の記号が含まれています。

03_金管楽器用発想記号.lib

こちらには「Brass techniques (U+E5D0–U+E5EF)」に登録された、リフトやフォールなどのピッチ変化系の記号や、ミュート類の記号が含まれています。

ピッチ変化系の記号については、同じものがアーティキュレーションとしても登録され、状況に応じて使い分けられるようになっています。

04_打楽器用発想記号.lib

打楽器用は種類も数も多いため、使用頻度が高そうなものを厳選した上で、「打楽器絵文字」「打楽器マレット絵文字」「打楽器用(演奏指示)」の3種類のカテゴリに分けて登録されています。


「打楽器絵文字」

「打楽器マレット絵文字」


「打楽器用(演奏指示)」

一部の記号はアーティキュレーションとしても登録されています。

05_ハープ用発想記号.lib

こちらには「Harp techniques (U+E680–U+E69F)」に登録された、ペダル記号や奏法記号が含まれています。ペダル記号については、ユーザーがここに用意された4種類の記号を組み合わせて一つの記号を作って登録することができるようになっています。SMuFL記号の他、ユーザーが自由に編集できるテンプレートとして、テキストの音名のみからなるペダル記号も205番として一番下の枠に登録されています。

06_ピアノ用発想記号.lib

こちらには「Keyboard techniques (U+E650–U+E67F)」に登録された、ペダルのピクトグラムや左右手の演奏指示記号、内部奏法の記号などが含まれています。

07_ヴォーカル用発想記号.lib

こちらには「Vocal techniques (U+E640–U+E64F)」に登録された、各種の唱法記号やブレスマークが含まれています。

08_弦楽器用発想記号.lib

こちらには「String techniques (U+E610–U+E62F)」「Plucked techniques (U+E630–U+E63F)」に登録された、弦楽器向けの各種奏法記号が含まれています。


一部の記号については、同じものがアーティキュレーションとしても登録され、状況に応じて使い分けられるようになっています。

09_アコーディオン用発想記号.lib

こちらには「Accordion (U+E8A0–U+E8DF)」に登録された各種の記号が含まれています。

一部の記号については、同じものがアーティキュレーションとしても登録され、状況に応じて使い分けられるようになっています。


10_ギター&ベース用統合ライブラリ.lib

こちらには「Guitar (U+E830–U+E84F)」に登録された各種記号の他、別記事でも触れたように、国内を代表するギター雑誌の一つである『ヤング・ギター』誌の掲載スコアに準じた記号を網羅し、さらにゴルペやラスゲアードなど、フラメンコ・ギターの奏法記号も取り入れ、様々なジャンルに対応しています。もちろん、従来のFinaleにも搭載されていたTAB譜用の囲み図形も含まれています。

一部の記号については、同じものがアーティキュレーションとしても登録され、状況に応じて使い分けられるようになっています。

11_ギターのバレー(セーハ)記号.lib

こちらには「Guitar (U+E830–U+E84F)」に登録されたフルバレー(C)、ハーフバレー(1/2C)にローマ数字を組み合わせて作成した各種バレー記号が含まれています。

12_通奏低音用発想記号.lib

こちらには「Figured bass (U+EA50–U+EA6F)」に登録された各種記号が含まれています。その使用方法については別記事をご覧ください。



ーーー


後編記事では「2_v27用_その他」フォルダに配置された以下のライブラリについてご紹介します。


2_v27用_その他

01_装飾音(アーティキュレーション).lib

02_臨時記号(アーティキュレーション).lib

03_ブレスマーク.lib

04_リハーサルマーク_自動配列.lib

05_リハーサルマーク_手動設置用.lib

06_リハーサルマーク_大.lib

07_リハーサルマーク_特大.lib


SMuFL記号の使い方については、以下の記事をご覧ください。


▼Finale version 27:Kousakuファイル上でSMuFL記号を使用するには?

Comentários


【お知らせ】

Finaleからの乗り換えを支援するDorico集中講座(2024年10月開講コース)をZoomオンラインにて開催中。単科受講も可能です。詳細はこちらのページをご覧下さい。

bottom of page