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【Finale】アンサンブル内で自分の演奏スタート箇所を知らせる「ガイド音符 Cue Notes)」

特に吹奏楽やオーケストラでの演奏を経験した方の中には、自分のパート譜にこのような書き込みをしたことがある方もいらっしゃるかも知れません。



これはキュー・ノーツ(cue notes)と言われるものですが、楽譜作成ソフトウェアの中には、これを入力する機能を備えたものもあります。


例えばFinale日本語版の場合、キュー・ノーツはガイド音符と呼ばれ、「ガイド音符の追加」プラグインを使用することで、これを簡単に追加することができます。


このプラグインの適用事例として、P. チャイコフスキーの「花のワルツ」(『くるみ割り人形』より)の冒頭を取り上げてみましょう。38小節目からの8小節のフレンチ・ホルンに続いて、45小節目からクラリネットが入る部分にご注目下さい。



今回は、クラリネットの演奏開始直前8小節に、このフレンチ・ホルンのメロディをガイド音符として追加してみましょう。


まず、ガイド音符として使いたい範囲を選択した上で、「プラグイン・メニュー>作曲・編曲関連>ガイド音符の追加」でガイド音符の追加ダイアログボックスを表示させます。


ガイド音符は実際には演奏されませんので、メロディの形状だけ表示されていれば十分です。場合によっては歌詞の表示も便利かも知れませんが、通常は「ガイドに表示する項目」のチェックは全て外しておくのがシンプルでしょう。


それ以外は特に変更の必要はありませんので、左側のウィンドウでクラリネット(Clarinet in Bb 1)を選び、「OK」ボタンをクリックします。




「OK」ボタンをクリックした直後は、このような感じとなります。クラリネットの演奏開始8小節前に、フレンチ・ホルンのメロディがガイド音符として追加されている様子が分かります。(音符が青いのは、ガイド音符がレイヤー4に追加されたことを示します。)




このプラグインの処理としては、元のメロディを75%の大きさでレイヤー4に貼り付けただけなので、もし読み易いように何かを変えたい場合は、普通の音符と同じように編集できます。ここでは、ガイド音符の範囲を選択してオクターブを変更してみました。



クラリネットのパート譜について、ガイド音符の適用前と適用後の違いはこのようになります。



基本的な機能はこのようなものですが、Finaleの場合は、ガイド音符をパート譜だけに表示させてフルスコア上では非表示にしたり、トロンボーンのフレーズをフルートのガイド音符に用いるといったように音部記号が異なる場合はそれを統一させたり、プレイバック時にガイド音符のフレーズをミュートさせたりと、追加で特殊な設定を施すこともできます。


これらはFinaleの様々な機能を応用的に組み合わせることで実現していくものなので、ユーザーマニュアルにはすべてが事細かく説明されてはいませんが、いくつかの基本的な設定については以下のページに解説があります。


▼ガイド音符(Finaleユーザーマニュアル)



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かつて私がFinale国内総販売元に勤務していた頃、Finaleでオーケストラ譜を作成するためのノウハウを紹介する記事シリーズを企画・執筆したことがあります。


《オーケストラ譜のための3つのテクニック》

3.各パートの演奏スタート箇所を明示するガイド音符の設定方法


三つ目の記事は今なお未刊のままですが、当時書きたかったことは大体以上のようなことです。私としては同シリーズはこれで完結と考えていますので、以後、これらのノウハウをご活用頂ければ幸いです。


なお、記事1と記事2は、私がバークリー音大にてFinale 2006を用いて学んだフィルム・スコアリング向けの設定方法を現バージョンのFinaleで再現したものですが、これらを応用して作成したテンプレートの.musxファイルを以下の記事でダウンロードできます。


▼プロのFinaleテンプレートをご紹介

第1回 松尾早人さん(作編曲家/オーケストレーター)


具体的には、このようなものです。宜しければこちらもご活用頂ければ幸いです。



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